ミンミンゼミの鳴き声の話をしよう。
あの「ミーンミンミンミンミン ミ゛ィ~~~~」ってやつだ。
よくわからん人はこれでも聞け。
さてここからが本題なんだ。なんの理由もなくこの話をするから
時間を無駄にする覚悟で読んでほしい。
時間を無駄にするとはいっても栗まんじゅう問題ほどではないから安心してくれ。
前述の通り、ミンミンゼミは「ミーンミンミンミンミン ミ゛ィ~~~~」と鳴く。
途中の「ミンミンミン」の部分は息切れなのか知らんが、回数が3回だったり5回だったりする。
今、家の外で実際ミンミンゼミが鳴いている。
そのすぐそばの木に、たぶん別のミンミンゼミが来た。
そうすっと、なんかこう表現しづらいんだけど、半拍くらい遅れて追っかけてたんだな。
A「ミーンミンミンミンミン ミ゛ィ~~~~」
B「 ミ ー ン ミ ン ミ ン ミ ン ミ ン ミ゛ィ~~~~」
微妙なずれ。輪唱にはならない。
でもなぜか、可変なはずの「ミンミンミン」部分の回数は一致していた。
そして数回ループしていたら、どっちが合わせたかしらんけどだんだんタイミングが合ったんだ。
ユニゾンだ。(文字通り)息が合った。どっちにしろ五月蠅いが、まだましだ。
そしたら。次は可変の「ミンミンミン」の部分が明らかに長くなった。
A&B「ミーンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン」
奴ら勝負してやがるんだ。どっちがより長く鳴いていられるかを。
オウ兄ちゃん、お前の本気はそんなもんか。
なにくそ負けねえ、男の勝負はここからよ。ミンミンミン、セイヤセイヤ、オラオラオラ!
そんなセミたちの声が聞こえてくるようだ。
セミたちは声を張り上げ、周囲に騒音をぶちまけ続ける。だが、それももう終わりだ。
一方のセミの声が尽き、力なく「ミ゛ィ~~~~・・・」と後引く声に変わった。
もう一方のセミも、勝利の余韻をかみしめるかのように「ミ゛ィ~~~~・・・」と鳴き終える。
その後、すぐさま2回戦に突入するも、圧倒的な力の差は明らかだ。
1回戦の激闘で体力も尽きているのだろう。明らかに「ミンミンミン」の部分が短く、
短いループで戦いが終わってゆく。ああ、戦いは終わったんだ。
「ミ゛ミ゛ッ」と小さな声のあと、わずかに羽音が聞こえた。
負けたセミが飛び立っていったのだろう。
だが、勝ったセミは笑っちゃいない。負けたセミを笑うようなことは決してない。
いつでも来い、そんときゃ俺たちまた大声張り上げてミンミン声まみれに鳴こうや!
そんな声が、俺にも聞こえてくるかのようだぜ。
何が言いたかったんだ俺は
時間無駄にしたのでホルモン焼き奢ってください
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