朝焼けに染まる空の下、僕は再び奴らの旗が翻る様を見ることとなった。
まごうことなき、スカーリッツを焼いたジギスムントの軍だ。
すぐには攻め込んでこないところを見ると向こうも何か考えがあるのだろうか。
ディヴィシュ卿とロバート卿は相手の出方を待つ模様。
門前には昨晩避難した城下町の人々も集まっており、ただただ恐怖に震えている。
と、ここで一人の兵士が近づいてきた。
このハゲは…。
僕は大声を張り上げ飛び出そうとするも阻まれる。
ロバート卿も「落ち着きなさい」というジェスチャーを送ってくる。
親の仇が目の前にいる。しかし…今はどうすることもできない。
マルクヴァルトと名乗ったハゲはジギスムントの大義を堂々と代弁した。
詭弁に怒りを表すロバート卿と、皮肉を込めて挨拶を交わすディヴィシュ卿。
ハゲ曰く、ヴィーツラフ4世の領地であり銀脈豊かなスカーリッツはジギスムント王にとっては反逆者たちの根城に等しく、"王"に仇なす敵であるため正義のもと裁きを下したとのこと。
色んな人の予想通り、城がもぬけの殻になってたことに気づいた後はここタルンベルクに疑いの目を向け大軍団を引き連れてきたようだ。
「私の知るラジック卿は忠誠を誓った"王"に背くなどありえぬが」と前置きしたうえで、貴殿らの探している男はここにはいないとキッパリ断言するディヴィシュ卿。
戦力差は歴然だが強気な姿勢を崩さないディヴィシュ卿。
たいしたもんだ。
武力をちらつかせて迫るマルクヴァルトと一歩も譲らぬディヴィシュ卿の舌戦はこれにて終了。
ゆっくりと引き返していくハゲを見送る僕たち。
城内に緊張感が漂う。
マルクヴァルトが合図を送る。
合図を受けた隊長らしき人物が手を真っすぐと上げ…
"撤収"のハンドサイン!(静止画でわかりづらいけど…)
地平線を覆う騎兵隊は反転し、タルンベルクを攻めることなくぞろぞろと去っていった。
歓喜の声に包まれるタルンベルク。
スカーリッツの悲劇が繰り返されることはなかった。
じゃれつく二人。
目が逢う瞬間。
お前の事は絶対に忘れないぞ。
さて、騒動も一段落したので改めて帰郷を表明していく。
得意の"べしゃり"で情に訴えるも失敗。
領主に忠誠を誓った騎士であるロバート卿の協力を得ることは相当難しそうだ。
めげずに次は門番にアプローチしていく。
しっかりと指示が出されている模様。
門番さんは割と情に脆く説得自体は成功するものの、じゃあ行っといでというノリで開けるのは無理だよと困惑気味。
ロバート卿の説得はすでに失敗している。何か別の手を考えねば…。
そんなわけでやってきたのは領主婦人の部屋。
あんな騒動があったというのに無防備にグースカ寝ておる。
部屋に忍び込んでいることも寝ている夫人を叩き起こしたことも触れず、単刀直入に攻める。
ここは勢いで押すしかない。
門番が通してくれないなら変装すればいいじゃない!と夫人。
なるほどその手が。
さらに図々しくもお小遣いも要求してみる。
ヒモトッシュ爆誕。言ってみるもんだ。
続く。
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