オートドライブって呼称から、どうも全自動で運転してくれそうなイメージがあるが実際はドライブアシストの類であって、あくまで操作は必要というそんな感じの機能である。
ちょっとこの辺、説明がほぼ皆無なので補足していきたいと思う。
実際の所、このアシスト機能は結構強力なところもあり初心者でもそれなりに走れるようになる便利な機能である。
過去作では意地でもレコードラインを外さない、みたいな自由度が低かったり、そもそもハンドル操作に関してはユーザー任せでとりあえず進入速度は調整する程度の介入なのに、その進入速度設定が狂ってて介入されるとオーバースピードで突っ込むというギャグもあったが、今作に関しては結構ちゃんとしている印象がある。
機能自体は進入速度の介入程度にしている「ブレーキ」、それ以上の介入範囲になる「ブレーキ+ステアリング」の2つがある。ちなみに後者は「ステアリング」とあるが実際ステアリングへの介入は微量でしかなく、どちらかというと介入してるのはアクセルの方という見掛け倒し。
この「ブレーキ+ステアリング」の介入具合なのだが、これが今回自分が気に入っている部分でもある。
コーナー立ち上がりのアクセル開度に介入し、TCSによるスピン防止よりも効果的なアクセル開度を維持してくれるので、ヘタをするとTCSを立ち上がりだけオフにした方が速くかつ安定して走れたりという結構な具合である。もっとも、あくまでコーナーでの介入だけなので、介入しない程度の緩いカーブだとTCSなしですっ飛ぶこともあるので、その辺の良し悪しはあるが。
実際の挙動を細かく見ると、あくまで「レコードラインを走った時の最適な速度&アクセル開度」を基準に介入し、レコードラインから外れるようなライン、特にラインの外側に膨らんだ場合に「ステアリング」ではなく「アクセル開度」で介入してレコードラインに戻そうという挙動になる。
逆に言うと、レコードラインの外を走ると本来の適切な速度よりも減速して何とか曲がろうと介入してくるのだが、ここで「レコードラインから膨らんでるけどまだコース際まで余裕がある」という時に介入が強すぎて余計な減速をしてしまうという欠点がある。
もっとも、安全マージンを考えるとこの介入具合はそこまで破綻したものではないので、そういう挙動なのだと理解すればうまく付き合うことは可能かと思う。
具体的には、レコードラインの内側を徹底して攻めればCPUの考える理想のタイムが出せるという程度には。
もっとも、このオートドライブの介入があっても抑え込めないほどのじゃじゃ馬セッティングなクルマだと、そもそもまともに走ってくれずスピンしたり減速が強すぎたりという問題もある。
セッティングの際に、このオートドライブで挙動の乱れがなくしっかり走れるセッティングが作れたなら、そのセッティングは合格点な出来という目安にもなるので、これが今作しっかりしているのはセッティング好きな自分にとってもかなり嬉しい誤算ではあった。
自分の運転に自信がある人も、一度オンにして走ってみてはどうだろうか。
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