根源使いの収容所であるフォートジョイへの移送中、突如として現れたヴォイドウォークンによって海へ投げ出されてしまった僕。
何者かに導かれ、気付けばどこかの海岸に打ち上げられていた。
どこかの海岸、とか言ってる矢先に『フォートジョイ浜辺』なんて出てきた。
結局流れ着いたのは当初の目的地である監獄島のようだ。
メリーウェザーの乗客たちは無事だろうか。
物々しい砦が見えてきた。あれがフォートジョイだろう。
近くまで行くとなにやら騒ぎ声が聞こえる。どうやら門の前でひと悶着が起きているようだ。
そこにいたのは"神の子"であるアレクサンダーその人だった。
隣にいるのは彼の顧問で『根源使い収容作戦』の指揮を取っているダリス女史。
そして一人のマギステルが彼らに叱責されている。
そのマギステルは砦からソース使いを脱走させる手伝いをしていたとのことで厳しく追及を受けているようだ。
それは神聖騎士団に対する重大な裏切り…延いては世界平和を願うアレクサンダーに弓引く行為に他ならないなどとガミガミ言っている。
歩く正義感こと僕はたまらず声を上げ一歩踏み出す。
「やめたまえ!」
黙ってろ!と一蹴され吹っ飛ばされる僕。としくんは無力…。
そうこうしている間にマギステルは自ら舌をちぎりとったり、ダリスに挽肉にされたりして石畳のシミになった。
仕事を終えたダリスとアレクサンダーは僕には一瞥もくれず現場を後にし、そこには肉塊と転がる僕だけが残された。
土埃まみれの身体をはたきながら立ち上がり状況を整理する。
今そこにいたのが、神人ルシアンの実の息子であるアレクサンダー。その首には僕と同じ『首輪』が施されている。
"根源"が世界に破壊をもたらすという彼らの主張通り、自身の力も封じ込めヴォイドウォークンに立ち向かおうとするその姿は神聖騎士団の長として一貫性があると認めざるを得ない。
そして彼の側近であるダリス。"鉄槌"の二つ名で知られる、任務に忠実で冷酷な女。
ヴォイドウォークンが"根源"に引き寄せられるというのを発見したのも彼女だ。
僕は元兵士なのでこの辺の事情に多少あかるい。
そして処刑されたマギステル。彼女の名はアツサというらしい。
アツサは否定していたが、ダリスたちは証拠があるとか言ってたし彼女が脱走計画に手を貸していたと確信しているようだった。
ここで大きな懸念が頭をよぎる。
フォートジョイに連れてこられた根源使いの末路は、マギステルが同情するくらい悲惨なものである可能性が高いということだ。
そして同時にチャンスもある。
どうもマギステルたちも一枚岩ではないようだし、アツサの脱走計画の詳細はわからないがこの砦から抜け出す道があることを示唆している。
まぁ大きなカギを握っていたマギステル・アツサは僕の足元でぐちゃぐちゃになってしまったわけだが…。
とにかくここで佇んでいてもしょうがない。
僕はちぎれて吹き飛んでいた"アツサの脚"をそっと懐にしまい(なぜ?)、意を決してフォートジョイの門をくぐるのであった。
さて、フォートジョイは島全体が収容所ではあるものの強制労働敷設ではないし、根源使い全員が地下牢に押し込まれて自由を奪われる、なんて場所でもない。
根源使いたちはボロ着と首輪で管理されているが生活自体は自由で、今通ってきた門から海岸に遊びに行ったりもできる。
同時にそこまで人命が尊重されているわけでもなく、極端な話、門番や見回りをしているマギステルの目の前で根源使い同士が殺しあってても彼らが介入してくることはない。
暖かい日差しとおだやかな波が打ち寄せる白い砂浜。
住めば都とも言うし慣れてしまえばここでの暮らしもそこまで悪いものではないだろうが、先ほどのアツサのことを考えると待っているのは破滅だ。
自由に動けるうちに情報を集め、同じ意志を持った者を味方につけてここから逃げ出すのだ。
どうやらメリーウェザー号の他の生き残りもここまで来れたようだ。
共にヴォイドウォークンに立ち向かった彼らはみな脱出艇に乗り込んだものの海に投げ出されてしまったが、僕と同じように不思議な力に導かれここに辿り着いたとのこと。
彼らもそれぞれの目的を果たすために協力関係を築くことに同意してくれた。
リザード界の貴公子、レッドプリンス。
種族全体の未来を案じ、奪われた地位を取り戻すために向かうべき場所があるとのこと。
逃れ者、セヴィル。
自由を奪われ暗殺者となっていた女エルフ。復讐のため自らの意思でここに来た。
ダンディな髭のおじさん、イファン。
どこぞの傭兵団に所属しており、その目的はとある人物の暗殺…。
名前を捨てた海賊、ビースト。
ドワ界では有名らしい海の男。島を出た先にある港町で"仕事"があるらしい。
赤髪の元歌手、ローゼ。
心の中に『自分ではない何か』が巣食っているらしく、その存在からの解放を望んでいる。
真理の探究者、フェイン。
数千年の眠りから目覚めたアンデッド。自らの種族の謎を追い求めている。
そんな個性的なオリジンを持つ彼らの中から仲間に選んだのはビースト、セヴィル、フェインの3人。
ヒト、ドワ、エルフ、アンデッドとバランスも良い。
メインはこのメンバーだが、特定のキャラがいる状態でのみ起こるイベントなどもあるのでしばらくはちょこちょこ入れ替えながら進めていく。
ゲーム的なことを言うと敵が強いのでLv4になるまで戦闘関係には手を出さず、会話で解決するクエやロケーション発見ポイントなどの細かい経験値を拾っていく方針。
なお経験値は加入時にプレイヤーと同じ量が加算されるのでキャラ間でレベル差が生まれることはない。パーティをとっかえひっかえしてるうちに取得した経験値も雇い直せば加算されるので安心だ。
さて、フォートジョイのゲートをくぐるとウェルカム揉め事に出くわす。
どうやら根源使いのヒューマン2人が同じく根源使いのエルフ女性に難癖つけて食事の配給を渋るどころか、引き換えに金だか物だかせびって私腹を肥やそうとしているようだ。
このような地で手を取り合い協力しようとするならいざ知らず、食事当番の立場を利用して小銭を稼ごうとするそのみみっちさ。まさにヒト族の面汚し。
僕より先に現地入りしていた髭の濃いヒューマンのイファンもその騒ぎに介入しようとしていたので、二人でエルフをかばいチンピラを追っ払ってやった。
エルフのエロディさんはいたく感激し、『お礼をしたいので休憩できる場所に行きませんか?(意訳)』などと誘ってきた。もちろんエロディさんによるエロ展開が待っている。
このイベントを最初にやったのはエロ目的で無いわけでは無いのだが、スルーしてエリアチェンジとかしちゃうとエロディさんが殺されて終わってしまうので早めに取り掛かりたい。そうこれはあくまでも人助け…。
彼女が案内してくれたのは少し外れたところにある洞穴。
ここでは主にエルフ族の根源使いたちが身を寄せ合って暮らしているようだ。
ヒューマンに難癖つけられて不快な思いをしたというのに、僕のことは信頼できるということでここに歓迎してくれたエロディさん。
人種で差別しない出来た女性である。
そんなエロディさんから、助けてもらったお礼ということで"切断された頭部"をプレゼントされる。
手渡された誰かの死体の一部をそっと懐にしまい(なぜ?)、しばし雑談をしていると彼女たちのリーダー格であるエルフの女性『シャヒーラ』のことを教えてもらう。
シャヒーラさんは知識と才能に溢れ、未来を見通す力を備えた人物ということで若さのわりに人望も厚いようだ。
ついでにチンピラのボスについても教えてもらう。
彼女は洞窟の隅っこで静かに佇んでいた。未来視で何かが見えているのか、不思議な雰囲気を漂わせている。
ちなみにこの一連の流れの中でローゼがいるとシャヒーラさん絡みのイベントが発生する。
流れるように4連ボディタッチ。
さて、そんなシャヒーラさんは同族のひとりが例のチンピラ連中とトラブルを起こして戻ってこないという悩みを打ち明けてくれた。
チンピラのボスはグリフという髭の濃いヒューマン。
調理場を仕切っていて取り巻きもたくさんいるらしい。
というわけで次の目的地はフォートジョイのど真ん中にある調理場。
彼と接触すれば何か情報が得られるかもしれない。
次回、としくんが既得権益をぶっ壊す。
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